むかつく人というのは必ずいる。
そして、それに対処するのは、本当に難しい。
怒りを抑えるってことなんだろうけど「怒り」となった時点で、もうすでに「抑えられん」状態なわけだからねー。
【むかつく人への対処法】(カンリニンさん-2008-06-29 23:29:19) も軽い怒りだったら役立つんだけども、違うの考えました、っていうか出会いました。
ところで、先日見た歌舞伎「女暫 -大薩摩道中-」という演目。
ちょっとした手柄をあげて超いい気になっている男（しかもある宝刀をネコババしている）が、モーレツから威張りをしている。
そして、それに意見した人の首を切ろうということに。
そこへ「しばらく」という声とともに出てきた巴御前。
「暫」のあの凧のような大きい座布団みたいなのを袖につけて、大層勇ましい。
そして、空威張りしている男とその取り巻き（この人達もあわせておおいに空えばってる）を、なしていく。ある時は「誰じゃお前は」、ある時は鼻息で、なんだったら刀をもってささーっと20人ばかりをなぎ倒せば、雑魚たちはみな首を落として退場です。
姉と見に行ったんだけど、実はその前の日に彼女は大層理不尽な目にあっていたらしい。しかしこの芝居を見てえらく気がはれたんだそうだ。
「昔の人がお芝居で気晴らししたっていうのがよーくわかったよ」とのこと。
なによりでした。
ついついおごってしまった時に、「あ、私今あの空威張りかな？『暫く』っていわれないかな？」と考えるのもいいなーと思いました。
教訓めいているものは大抵情けなくなるほどつまらないものだけど、面白いと案外人は教訓を見出すものなのかもしれません。
